公開研究会

太田浩史「高森の駅とまち〜熊本地震からの創造的復興」

2025年5月20日
#イベント #公開研究会

多摩美術大学アートとデザインの人類学研究所 第5回 公開研究会 多摩美術大学アートとデザインの人類学研究所では、建築家の太田浩史氏を講師にお迎えして第5回公開研究会を開催いたします。 太田氏は、地域の地形や暮らしの背景を丁寧に読み解きながら、風景と人々の生活をつなぐ建築を数多く手がけてきました。今回は、2016年に発生した熊本地震からの創造的復興の一環として整備された南阿蘇鉄道高森駅を中心に、その設計のプロセスや空間づくりについてお話しいただきます。 阿蘇山・阿蘇カルデラという壮大な地形に向き合い、改札のないプラットフォームや西に開かれた駅舎など、鉄道の再開そのものを風景として感じられる構成には、交通と建築の関わりを見つめ直す視点が込められています。後半では、金沢百枝所員をモデレーターに参加者とのディスカッションも行ないます。 災害を経験した土地で、建築はどのように記憶をたどり、未来へ向かう風景を描けるのか。場所の語りに耳を澄ませながら、共に考える機会としたいと思います。 日程2025年5月15日(木)時間16:45〜参加費無料※事前申込不要。※満席の際は入場をお断りする場合があります。会場多摩美術大学八王子キャンパスアートとデザインの人類学研究所(メディアセンター4F)定員40名WEB多摩美術大学アートとデザインの人類学研究所登壇者太田浩史(建築家/neuob代表)講師プロフィール太田浩史  OTA Hiroshi1968年東京都生まれ。建築家。博士(工学)/技術士(都市及び地方計画)。1991年東京大学工学部建築学科卒業。1993年東京大学大学院研究科建築学専攻修士課程修了。東京大学生産技術研究所助手を経て、2000年デザインヌーブ一級建築士事務所共同設立。2003〜08年、東京大学国際都市再生センター特任研究員 、2009〜2015年 東京大学生産技術研究所講師。2015年より株式会社ヌーブ代表取締役。主な作品に「南阿蘇鉄道高森駅」「矢吹町第一区自治会館」「PopulouSCAPE」など。主な著書に『世界のSSD100』(彰国社,2007年)、『コンパクト建築設計資料集成[都市再生]』(丸善、2014年)。2002年より東京ピクニッククラブ共同主宰。

創造の海辺で語る アート × デザイン × ライフ

2025年5月14日
#イベント #公開研究会

江ノ島アートフェスティバルシンポジウム  湘南の輝く海は古来より歌に詠まれ、それぞれの時代の感性を育んできました。20世紀には洋画家の鳥海青児や写真家の濱谷浩をはじめ、多くの芸術家がすぐれた作品を生み出し、今日では江の島やビーチ、江ノ電の路線沿いの魅力的な風景が国境を超えて多くの人を惹きつけています。本シンポジウムは、江の島アートフェスティバルの参加企画のひとつとして、湘南を生活と制作の場として活躍する気鋭のアーティストを招き、生活と風景そして作品をめぐり、この土地の魅力も含めて語り合いたいと思います。どなたでもご参加・聴講いただけるイベントです。 日程2025年5月16日(金)時間19:00〜20:30 (開場 18:30)参加費無料※事前申込不要。当日は受付にてご記帳をお願いします。※会場に到着した方から順番に着席、座席自由。会場藤沢市民会館・小ホール神奈川県藤沢市鵠沼東8-1定員350名お問合わせ多摩美術大学アートとデザインの人類学研究所〒192-0394 東京都八王子市鑓水 2-1723 メディアセンター4FEmail:iaa_info@tamabi.ac.jpWEB江の島アートフェスティバル シンポジウム「創造の海辺で語るアート×デザイン×ライフ主催湘南藤沢活性化コンソーシアム/江の島国際芸術祭実行委員会共催多摩美術大学アートとデザインの人類学研究所登壇者港千尋(写真家、多摩美術大学 教授/アートとデザインの人類学研究所 所長)石川直也(彫刻家、Gallery Gigi オーナー)播磨みどり(現代美術家)やんツー(美術家)同時期開催江ノ島アートフェスティバル会期:2025年4月12日(土)〜6月1日(日)会場:江の島島内、島外主催:湘南藤沢活性化コンソーシアム/江の島国際芸術祭実行委員会講師プロフィール港千尋1960年 藤沢市生まれ。東京都在住。写真家。多摩美術大学アートとデザインの人類学研究所所長。イメージの発生と記憶などをテーマに広範な活動を続けている。国際展のキュレーションでは第52回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館のコミッショナー、あいちトリエンナーレ2016芸術監督、台湾最大の芸術祭「ロマンチック台三線芸術祭」2023では国際キュレーターを務めた。『風景論ーー変貌する地球と日本の記憶』(中央公論新社、2018年)で2019年度日本写真協会賞受賞。著書多数。『写真論』(中央公論新社、2022年)、『Across The Waters』(ABI+ P3パブリッシング、2022年)。 新刊に『ヒルマ・アフ・クリント 色彩のスピリチュアリティ』(インスクリプト、2025年)。石川直也1987年 東京都生まれ。神奈川県在住。彫刻家、Gallery Gigi オーナー。「彫刻とは何か」という問いに対して、大理石という素材と向き合い、彫刻単体では立つことの出来ない人体彫刻「自立しない人」やアーティストとのコラボレーションによる探求を続ける。江の島アートフェスティバル2025ではキュレーションを担当。2023年神奈川文化賞未来賞受賞。近年の主な展覧会に個展「自立しない人‒繋がりと作法‒」(LOKO GALLERY、東京、2024年)、個展「自立しない人-この世界のどこか-」(KATSUYA SUSUKI GALLERY、東京、2025年)など。播磨みどり1976年 横浜市生まれ。神奈川県在住。美術家。印刷メディアとそれにまつわる経験をベースに制作を行う。様々なメディア上に溢れるイメージの白黒コピーで作られた紙の立体やインスタレーションに加え、近年は、版画のプロセスやシステム、その相対的な在り方を使った身体の移動や移行による視点やアイデンティティの複数性について考察しながら、作品と作者の非中心的、非絶対的な在り方の可能性について模索している。近年の主な展覧会に、「場と印刷 Prints/Places」(Maho Kubota Gallery、東京、2023年)、「This is a Mirror」(Shirley Fiterman Art Center、ニューヨーク、2023年)、「裏側からの越境 」(藤沢市アートスペース、藤沢、2022年)など。やんツー1984年 茅ヶ崎市生まれ。神奈川県在住。美術家。今日的なテクノロジーが導入された動きを伴う装置、あるいは既存の情報システム、廃品などを誤用/転用/ハッキングし組み合わせ、平面や立体、インスタレーション、パフォーマンスといった形式で作品を発表している。TERRADA ART AWARD 2023 ファイナリスト寺瀬由紀賞。ACCニューヨーク・フェローシップ(2023年)にて6ヶ月渡米。近年の主な展覧会に、「MOTアニュアル2023」(東京都現代美術館、東京、2023年)、「六本木クロッシング2022展:往来オーライ!」(森美術館、東京、2022年)など。

多摩美術大学アートとデザインの人類学研究所+図書館 共催 公開研究会    折口信夫を読む(第1回)

2025年3月18日
#イベント #公開研究会

民俗学者にして国文学者でもある折口信夫(1887-1953)は、専門の領域を超え、現代日本の文学(三島由紀夫、大江健三郎、中上健次)や、建築、音楽、演劇、舞踏といった諸芸術にまで大きな影響を与え続けています。神話と「歴史」、祝祭と「場所」、物質と「生命」、性と「身体」、呪術と「言語」などの再考を促し、文学を含む芸術表現全般にわたる問いを投げかけてきました。あらためて折口信夫の営為を再考するとともに再興し、解体するとともに再構築する研究会を組織します。 日程2025年3月19日(水)時間13:30〜16:00(開場 13:10)会場多摩美術大学 八王子キャンパス・アートとデザインの人類学研究所 (メディアセンター4F)対象多摩美術大学学生・教職員、学外一般※参加自由 / 事前申込不要(当日会場にて記帳をお願いします)。※定員は40名程度。満席の際は入場をお断りする場合があります。お問合わせ多摩美術大学アートとデザインの人類学研究所〒192-0394 東京都八王子市鑓水 2-1723 メディアセンター4FEmail:iaa_info@tamabi.ac.jpWEB公開研究会「折口信夫を読む」主催多摩美術大学アートとデザインの人類学研究所共催多摩美術大学図書館講師安藤礼二 氏(批評家、芸術学科教授、図書館情報センター長)仁科 斂 氏(小説家、来期より芸術学科非常勤講師)石橋直樹 氏(批評家)発表タイトル安藤礼二 「天皇の解体と再構築 折口信夫と出口王仁三郎」仁科 斂 「文体試論:寂しさの存在(論)的差異」石橋直樹 「後期折口信夫へ至る三つの行路ー憲法・歴史・国学」※発表の後、討議と質疑応答を予定しています。講師プロフィール安藤礼二|Reiji Ando多摩美術大学芸術学科教授、図書館情報センター長。主著に『神々の闘争 折口信夫論』『折口信夫』『大拙』『列島祝祭論』『縄文論』『井筒俊彦 起源の哲学』など多数。 仁科 斂|Wren Nishina1994年生まれ。「さびしさは一個の廃墟」で新潮新人文学賞受賞(2024年11月号)。ハンナ・アーレントと折口信夫を研究。受賞作は磯崎新の「廃墟」も論じられている。 石橋直樹|Naoki Ishibashi2001年生まれ。「〈残存〉の彼方へ 折口信夫の「あたゐずむ」から」で三田文學新人賞受賞(2023年春季号)。近代の民俗学とともに近世の国学、平田篤胤なども研究。